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◯竹村泰子君 おはようございます。
民主党の竹村泰子でごさいます。どうぞよろしくお願いいたします。今日の経済不況、そして閉塞感の中で、人の命や尊厳を軽視するさまざまな事象が発生しております。学校や会社、地域社会でのさまざまないじめや差別、児童虐待や家庭内暴力の顕在化、あるいはカルト宗教の流行とか、人権を守るべき立場の警察や公的機関による人権侵害あるいは被害放置など、日本社会はあらゆる分野において改めて命の尊厳と人権に関する認識が問われていると言わなければならないと思います。 冷戦後に多発する民族や宗教による対立あるいは人権抑圧に対して、国連は、国連識字の10年、人権教育のための国連10年、平和と国際文化年など、世界じゅうに多文化との共生、平和と人権の文化、それらを定着させる活動を提案してまいりました。また、1948年の世界人権宣言を初め、国際人権規約や人種差別撤廃条約あるいは女性差別撤廃条約、拷問禁止条約、障害者の機会均等化に関する標準規則などの国際条約あるいは国連総会での決議を通して、人権に関する国際ルールといったようなものを問題解決のためのシステム整備として進めております。日本の国の中においては今なお部落差別や女性差別、子供、高齢者、障害者、そして色覚異常、アイヌ、在日外国人、HIV感染者、ハンセン病患者などさまざまな差別や人権侵害が本当に悲しいことに存在しておりまして、国連人権委員会は日本政府に対して勧告を出しております。 日本社会の国際化が進む中で、さらに多くの文化や宗教、多様な生き方、人種や民族の違い、そういったことを尊重してともに暮らすことが求められているわけでございまして、今までの単一民族国家の幻想から多文化共生、多様な生き方の日本社会へ脱皮することが問われていると思うわけでございます。民主党は、21世紀にだれもが自由に安心して地域でともに暮らせる、そんな社会を実現するために、人権抑圧や人権侵害を引き起こすさまざまな無理解や偏見、差別意識という土壌を改革して、多様な文化や価値観の共存を認め、互いの違いを理解し、人権を尊重する豊かな人権文化を創造し、花開かせることが大切だと考えております。 私も及ばずながら党の人権政策調査会の事務局長を務めさせていただいておりまして、今さまざまな取り組みをしているところでございます。このたび人権尊重の一環としてこの法案が提出されました。提出者の皆様の御苦労に対して心から敬意を表したいと思いますけれども、人権尊重を目的にしたこの法律案の趣旨には基本的にはもちろん賛成したいと思います。 しかし、なお次の点について法案を補強するべきだと考えて、質問をさせていただきたいと思います。まず、発議者の皆様にお伺いいたしますが、人権教育及び啓発を推進する上で重要なことは、国際人権規約や女性差別撤廃条約、子どもの権利条約、人種差別撤廃条約など、政府が締結した人権に関するさまざまな諸条約を踏まえることだと思います。また、条約に関連して、例えば人権教育を体系的に学校カリキュラムに導入するための適切な措置をとるよう勧告するという子どもの権利条約委員会の勧告とか、あるいは裁判官、検察官や行政官に対する研修を強く勧告する、これは98年11月の国連の規約人権委員会ですが、というような勧告が出されているわけでございます。このように、国連の委員会から指摘された人権教育及び啓発に関する勧告を踏まえるべきだと思いますが、発議者のお考えをお聞かせいただきたいと思います。 ◯衆議院議員(熊代昭彦君) 竹村委員が国内外に及びます人権問題について 広い目配りと卓見に基づいて行動しておられますことに対して、心から敬意を表する次第でございます。御指摘のことでございますけれども、日本が締結しましたあらゆる国際条約の尊重は当然のことでございます。その中に盛り込まれました卓抜な精神をしっかりと受けとめるとともに、条約そのものに抵触しないようにしっかりとした対策を行うということは当然のことでございまして、この法律は極めて基本法的な法律でございますので、極めて概括的なことを定めておりますけれども、御指摘の条約等すべて十二分に尊重して基本計画等を定めていく、そういう精神に立っております。 ◯竹村泰子君 先ほども冒頭で述べましたように、人権については決して行政 府だけの問題ではありません。立法、司法のみならず、社会全体で取り組んでいかなければならない問題であることを人権文化の創造と呼ばせていただきました。人権抑圧や人権侵害を引き起こすさまざまな無理解や偏見、差別、差別意識はもう本当にいろいろな形をとって社会に存在いたします。私たちの中にも差別や偏見の意識がないかと問われれば、全くないということは言えないと思います。したがった、国連規約人権委員会の勧告は最低限実施しなくてはならない課題であり、医療や福祉、そして介護等に関連する人たち、人権に関連する人たちの人権に関する研修は不可欠であると思われます。さらに、マスメディア関係者も自主的な研修の取り組みが必要であると思いますが、発議者はその点はいかがお考えになって提案をされたのでしょうか。 ◯衆議院議員(熊代昭彦君) 御指摘のように、人権問題は人と人との関係でございまして、ともすれば自分の人権を主張する余り人の人権を阻害してしまう、そういうこともあり得ることだと思います。すべての人がすべての人の人権をしっかりと尊重しなければならないということでございますので、相手の立場に立って人権を尊重する、そういうのが基本的精神だというふに思います。御指摘のように、医療、福祉、介護等に関する人々とかマスメディア関係者ということでございますけれども、国の方でも財政上の措置を講じております財団法人人権教育啓発推進センターにおいて、人権ライブラリーを設けて広く人権一般に関する文献やビデオ等を収集しておりまして、それらを活用するということが非常に有益なことであろうというふに思っております。国の方でもそういうことを現にやっていただいておりますけれども、この法案の成立を契機にさらに国民一人一人がすべて人権問題について認識を新たにする、さらに深めるということの研修をあらゆる意味で推進していくということを考えていただけるものと承知しております。 ◯竹村泰子君 ありとあらゆる機会を通じて、特に私が今お聞きしましたの は、マスメディアの研修なども大変必要なのではないかと思いましてお伺いいたしました。言うまでもなく、人権教育や人権啓発の推進は政府全体で取り組むべき課題であり、現に文部省、法務省はもとより、厚生省、運輸省、自治省、人事院、外務省、郵政省、総理府、労働省、農水省、警察庁、総務庁、通産省、北海道開発庁、環境庁、など22の省庁ですか、で人権教育や人権啓発が取り組まれているとお聞きしておりますけれども、その行財政化された実施項目を予算書など拝見してもなかなかわかりにくいんですね。私たち比較的見なれている者でもなかなかわかりにくい。一般の国民の皆さんは本当にわかりにくいとお思いになると思うんですけれども、総務庁からその資料を拝見して初めて理解するというようなこともございます。今後も総理府が持っていた人権教育に関する問題をトータルとして取り組んでいくという機能、つまりまとめる機能が必要であると考えておりますが、どのようにお考えでしょうか。大臣、いかがでしょうか。 ◯法務大臣(保岡興治君) 確かに、人権教育とか人権啓発の推進というのは 総合的に、ある意味ではその目的を達成するために機能的にというか戦略的にいろんな政策群を用意して当たるということが必要であり、その施策の連携協力ということは非常に大切なことだと存じております。ただ、中央省庁等改革基本法第18条において、法務省の編成方針としては、その第1号に「人権擁護行政について、その充実強化を図ること。」と規定されておりまして、また第15条の別表第2において、文部科学省の主要な行政機能として、生涯学習あるいは初等中等教育に関することがそれぞれ規定されていることなどから、この編成方針等に従って考えますと、人権啓発については法務省、それから人権教育については文部科学省においてそれぞれその充実強化が図られるものと考えております。政府全体の取り組みとしては、この両省が中心になって、今おっしゃったような関係省庁が先きほど申し上げたような総合的な政策推進の理念に沿って連携協力していくべきものだと承知しております。 ◯竹村泰子君 人権は普遍的な課題であり、私たちすべての者に課せられた課 題でございますから、各省庁ですべて人権問題に取り組んでくださるのは大変結構だと思いますけれども、それだけに茫漠としてとらえどころのない、何かつかみどころのないようなことにならないようにぜひしていただきたいと強く要望しておきます。これは人権擁護推進審議会で2年にわたって審議されたわけですけれども、その答申の段階から指摘されていたことに、実効性ある施策を行うための法的な措置について全く触れられていないということがございます。これは超党派の国会議員による人権政策の勉強会や地方自治体からも要望されていたことだと思いますけれども、発議者の方々は何かそれに対してはおっしゃることがおありでしょうか。そして、大臣の御所見を伺いたいと思います。 ◯衆議院議員(熊代昭彦君) 審議会の御答申がどういう意図であるかという のは、それは審議会の方にお伺いする以外にないわけでございますけれども、法的なものに触れなかったということは一つの判断であろうと思います。これまでの歴史的経過がございまして、法的なものがあった場合にどうなるのかということも考えられたんじゃないか、これはあくまで推測でございます。しかし、私どもは、人権問題でございますので、あらゆる人の人権を尊重するということでございますから、従来、同和問題でございましたように、差別者と被差別者があって、差別者は必ず侵害し、被差別者は必ず人権を侵害されるんだというようなことではない、すべての人が人権を侵害する立場に立つこともあるし、すべての人が人権を侵害される立場に立つこともある、お互いの立場に立ってしっかりと人権を尊重していこうということでございますから、これは前向きにしっかりと考えて、基本法的なこの法律を定めていいんじゃないだろうか。しかも、定めたことは極めて基本的なことでございますけれども、国会報告というものを担保にしまして、極めて具体的にそれを国会でもフォローできるということでございまして、そういう趣旨でこの法律を提出させていただいたわけでございます。 ◯法務大臣(保岡興治君) 御案内のとおり、今度の法案は、国、地方公共団 体及び国民の責務をまず規定してあるほか、国が人権教育及び人権啓発に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため基本的な計画を策定しなければならないことや、毎年、政府が講じた人権教育及び人権啓発に関する施策についての報告を提出しなければならないものとされております。さらには、地方公共団体に対して、当該施策に係る事業の委託その他の方法により、財政上の措置を講ずることができることを規定しているところであります。法務省といたしましては、本法案が成立した際には、本法案に定められましたとおり、人権啓発に関する施策に係る基本計画の策定や年次報告に当たることになるわけでございますけれども、そのほか、現在でも講じております財政上の措置等について本法案の趣旨を踏まえて今後ともその充実を図りまして、人権啓発等に係る施策のなお一層の推進を行ってまいりたいと決意をいたしているところでございます。 ◯竹村泰子君 その点はまた今後の課題として議論させていただきたいと思い ます。例として挙げるのには大きな問題なんですが、各省庁所管には障害者に対する欠格事項、それがまだまだ残っております。昨年来その見直し作業がされて、本年にも厚生省関連の三欠格事項の見直しをされることが発表されておりますけれども、総体を見れば63項目のうちそれが見直しされて57項目になったにすぎない。今後、この法案が成立し、この法案の趣旨を生かした欠格事項が撤廃されることを希望してやみませんけれども、ここにも、総理府がトータルとして各省庁をまとめ取り組んできたことが推進力であったというふうに思います。さきの衆議院の法務委員会でこの法案が審議された際、同僚の石毛えい子議員に対する計画の推進体制に関する答弁の中で、熊代議員は「附則の第2条に見直しの条文をつけてあります。ですから、この体制を実施しながら、そしてまた、人権擁護推進審議会の答申も見ながら、その点も十分に見直していくということも考えております」とお答えになっておられます。このことは、昨年7月の中央省庁等改革関連法の附帯決議で「「人権の21世紀」実現に向けて、日本における人権政策確立の取組は、政府の根底・基本に置くべき課題であり、政府・内閣全体での課題として明確にするべきであること。」とされていることを含めて見直しをしていくことを述べられたと思っておりますが、大臣、いかがでございましょうか。 ◯衆議院議員(熊代昭彦君) 大臣にお尋ねでございますが、名前を御指摘ご ざいましたので、とりあえず前座で私が答えさせていただきます。そういうふうに見直すということは根本的に見直すということでございますので、あらゆる可能性を踏まえているということでございますが、この法律は、全体の総括は法務省、そしてまた人権教育は文部省、それから人権啓発は法務省でございますが、全般の総括は法務省でしていただく、法務省が全体をにらんで16省庁体制でしっかりやっていただける、そういう当面の方針については自信を持っているということもお答え申し上げたいと思います。しかし、それを実施していく中で、そしてまた審議会の答申が間もなく予定されております。これはかなり抜本的な答申が出てくるのじゃないかと思いますので、それを踏まえて、それまでの実績とその答申を踏まえて見直しをしようという精神でございますので、そういう趣旨で御説明申し上げたところでございます。 ◯法務大臣(保岡興治君) 昨年の7月の中央省庁等改革関連法が議決された 際に、参議院の行財政改革・税制等に関する特別委員会の附帯決議で「「人権の21世紀」実現に向けて、日本における人権政策確立の取組は、政府の根底・基本に置くべき課題であり、政府・内閣全体での課題として明確にするべきであること。」と決議されていることは承知しております。先ほども申し上げたとおり、中央省庁等改革基本法に沿って、今、熊代提案者からもお話があったとおり、法務省、文部省がそれぞれの所管に沿って中心になりながら関係省庁と連携協力して総合的、効果的な施策の推進に当たることはもちろんですが、この法律が制定される運びになったのもそういった決議を踏まえた上でのことでしょうし、きょう御審議いただいているこの法案が成立した暁には、またその趣旨を踏まえて基本計画や年次報告の作成に当たって、いろいろ法の趣旨を踏まえた努力、さらに今までやってきた施策を含めて、さらに施策の充実強化に当たってまいるということでこの決議に対応してまいりたいと思っております。 ◯竹村泰子君 欠格事項については、100%すべてというのはなかなか難し いかもしれないんですけれども、しかし障害者の方々もいろいろな能力を持っておられまして、私たちも能力には違いがいろいろあるわけでございますから、初めから門を閉ざしてしまうということではなく、やはりどの人も職業を選ぶ権利がある、立場を選ぶ権利がある、住まいを選ぶ権利があるというような、もう本当にごく当たり前の基本的な人権をしっかりと確立することのできるような国であってほしいと。先ほども申しましたが、人権確立の取り組みは政治の根底、基本なんだということ、私はかなり前から人権の問題に取り組んできておりまして、ようやく日本もここまで来てくれたかという思いもいたしますが、そういった本当に開かれたすばらしい国になってほしいと思うや切でございます。よろしくお願い申し上げます。 今まで答弁をお聞きして、私は人権教育・啓発の推進、これは政府全体で取り組むべき課題であって、その所管も政府全体の総合調整機能を持つ省庁、すなわち新たな省庁を再編されるとすれば内閣府が所管するべきだと考えますが、そういったことをますます私は確信を持ってそうなのだなというふうに思うようになったのでございますが、いかがでございましょうか。 ◯衆議院議員(熊代昭彦君) 再編後に内閣府で所管してほしいという御要望 もいろいろ伺っております。しかし、先ほど申し上げましたように、現在の人権の体制は、法務省が人権擁護局のもとに手足も持っておりますし、人権問題に具体的に対処できるということでございます。私どもは、現在の体制では法務省が一番ふさわしくて、そして人権教育は文部省で、それも法務省の統括のもとに、両省がほぼ対等でございますけれども、法務省が全体を統括するということでやっていけるというふうに思っております。ただ、完全にこれはいささかも動かないということではなくて、それで実施していく上で再検討をしていこうというのが附則2条でございます。しかし、それと並んで審議会の方ではもうかなり思い切った答申を出されるようでございます。その答申が出たところで所管官庁等も全体の体制も再検討しなければならないし、できるというふうに考えているところでございます。 ◯法務大臣(保岡興治君) 中央省庁再編後の所管についてどういうふうに定 めているのか、私ちょっと不勉強で、詳しい手続、どこで定めるのかということを今のところ承知していないので、そういう前提でお答えしますが、今、熊代提案者からお話があったとおり、やはり今までこの人権啓発、人権教育に一生懸命努力してきてその実施組織や体制も持っております法務省や文部省が中心になって、全省庁の協力を得て施策の充実強化、効率化を図っていくということが当面大切なことではないか、そういうふうに心得て努力をしようと思っているところでございます。 ◯竹村泰子君 私は別に法務省が悪いと言っているわけじゃなくて、人権擁護 という、先ほどから言っているような政治の根底、基本に置くべき問題であるから、だからこそ現在も法務省の中に人権擁護局というのがあるわけで、人権を守るのは法務省ということになっているわけですけれども、やはり私は人権を守るための独立機関、人権委員会のような独立した機関を考えていかなければならないと思うんです。そのためのステップとしてもこれはやはり内閣府に総括は置くべきではないか、そういうふうに思いますが、今ここでそういう大きな議論をいたしましても恐らく、そうだ、そうしましょうとおっしゃらないと思いますので、これはぜひとも考えていくべき緊急な課題であるというふうに申し上げておきたいと思います。 ところで、人権教育のための国連10年でございますけれども、現在、人権の世紀に向けてはさまざまな取り組みが見られます。国連の提唱による人権教育のための国連10年もその一つですが、我が国においても、政府は95年12月、内閣総理大臣を本部長に人権教育のための国連10年推進本部というのを設置されまして、人権教育の取り組みを開始されました。これを受けて、都道府県や市区町村でも推進本部が設置され、人権教育の取り組みが実施されております。人権教育のための国連10年、これはことしから5年目に入って折り返し点になっているわけでありますけれども、人権教育及び人権啓発推進法を制定するに当たっては、この人権教育のための国連10年に関する国の行動計画はもとより、各地方自治体が策定した行動計画を踏まえ、より一層内容を充実されるべきと考えます。 私も手元に人種差別撤廃条約第1回、第2回定期報告仮訳をいただいておりますし、それから参議院でおつくりいただいた資料の中にも人権教育のための国連10年に関する国内行動計画の推進状況というのが巻末に入っておりまして、いろいろと拝見をいたしました。特にこの中で、私はいろんなことを考えたんですが、時間の関係でがあってすべてを質問するわけにはいきませんが、アイヌ対策や子供の人権、特に子供の人権については、少年法も成立をいたしましたが、さまざまないじめ、引きこもり、犯罪、いろいろなことが問題になっております。子どもの権利条約との整合性について、また本当の男女共同参画社会の各分野での実現についてどのようにお考えか、発議者及び総理府にお伺いしたいと思います。 ◯衆議院議員(熊代昭彦君) 本法案第7条におきまして、人権教育及び人権啓 発に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るために基本計画を策定することになっております。その策定に当たりましては、委員御指摘のいろいろな国際規約もございますし、また御指摘がございましたアイヌ対策や子供の人権問題、男女共同参画型社会形成のための男女共同参画の施策等々、あらゆるものを踏まえましてやってまいりたいと、やっていただかなければならない、我々は実施機関ではございませんのでやっていただかなければならないし、そのようなものとしてこの法案の実施をしていただけるものというふうに期待しているところでございます。期待申し上げます。 ◯政府参考人(大西珠枝君・内閣総理大臣官房男女共同参画室長) 人権教育 のための国連10年の国内行動計画におきましては、女性は重要課題の一つとして最初に掲げられております。そこで、国際的動向及び男女共同参画2000年プランを踏まえまして政府全体として取り組んでいるところでございますが、総理府としては、男女平等及び人権尊重の意識を深く根づかせるための各種媒体を通じた政府広報の実施とか各フォーラムの開催など啓発活動を実施して、男女共同参画への国民の理解を深めるよう努力しているところでございます。また、昨年6月には男女共同参画社会基本法が公布、施行されたところでございまして、この法律の国民への一層の周知に努めているところでございます。そして、この基本法に基づく初めての法定計画を現在作業をしているところでございまして、男女共同参画基本計画を本年、平成12年中に策定するために今作業をしております。その策定後はこの男女共同参画基本計画に沿って男女共同参画社会の形成に一層努めてまいる所存でございます。 ◯竹村泰子君 大臣、通告しておりませんで恐縮ですが、私が今子どもの権利 条約のことに触れましたけれども、先日ある集会がございまして、子どもの権利条約がどのように浸透していっているだろうかということを関係各省庁、厚生省、文部省、法務省、総務庁その他、いろいろお聞きしたわけですけれども、本当に通り一遍のお返事しか出てこないんですね。きょうは文部省をお呼びしょうと思ったんですが時間の関係でお呼びしておりませんけれども、学校教育の中で、学校の現場の先生が子どもの権利条約を教えようと思うけれども資料が何もない、そしてどうやって教えていいかわからないし、先生自体が内容もわからないと。もう権利条約が通って数年たちますけれども、そんな状況です。私はあれは子供の人権を守る条約としてはすばらしいものだと思います。確かに現実の中で実行不可能な、現実の日本で不可能かなと思うようなものもないではないですけれども、しかしその実効性について、法務省が人権を守る立場だとおっしゃるならば、子どもの人権条約、特に未来を担っていく子供たちの権利について何か御所見があれば大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。 ◯法務大臣(保岡興治君) おっしゃるように、将来を担う人々をどうやって 子供のときから守り、本当の意味ある成長を促すか、こういう子供の人権については、これが非常に重要なことは委員あるいは皆さんの認識は共通のものだと思います。ただ、国連のいわゆる子ども人権規約というものに基づくいろいろな情報にについては、これは私は所管ではありませんから、文部省の教育のことではまたそちらの所管でございますけれども、一般的に言って、子供の成長に応じて適切な情報はやっぱり人権を考える上で一つの事実として伝えていくべきでしょうし、またそういった子供の人権をめぐる委員会の発するところのいろんな情報を我が国の人権政策に照らしてどういうふうに伝えるかということについては、そのまま伝える場合もあるし、我が国の政策に照らして、我が国の人権尊重の趣旨を明確にしながら施策を充実強化していく、普及啓発を図っていくというようなこともまた大切でしょう。 いずれにしても、そういった子どもの人権規約についてよく踏まえた上で我が国の施策も進めていくべきだと思っております。 ◯竹村泰子君 先ほどちょっと触れましたが、日本政府は国連から人権問題に 関して改善勧告を受けたと思いますけれども、これはどういうものだったのか、これに対してどう対応したのか、しようとしているのか、お伺いしたいと思います。 ◯法務大臣(保岡興治君) 国連の規約人権委員会から人権問題に関して改善 勧告を受けたものがどういうものかという一般的な御質問としてまずお答えをしたいと思います。平成10年11月に採択されたいわゆる人権B規約、これ市民的及び政治的権利に関する国際規約というものだと承知しておりますが、この人権委員会の最終見解においては人権に関連する種々の勧告ないしは懸念事項が示されましたけれども、人権侵害に対する救済に関して、特に人権侵害の申し立てに対する調査のための独立した仕組みを設立することを勧告されております。この勧告のように、人権救済を行う機関につきましては一定の独立性が必要 との考え方もあるところから、人権擁護推進審議会において人権救済制度のあり方について現在御審議をいただいておるところでございまして、人権救済機関のあり方についてのさまざまな議論が行われているものと承知しております。法務省といたしましては、審議会の調査審議の結果も踏まえて、人権の世紀と言われる21世紀にふさわしい人権救済制度の確立に努めてまいりたいと思っておるところでございます。さらに、法務省における現在の実現状況というんですか、あるいは実現に向けての今後の見通しについてお答えをしたいと思いますが、よろしゅうございますか。 ◯竹村泰子君 はい。 ◯法務大臣(保岡興治君) 平成10年11月の市民的及び政治的権利に関す る国際規約、いわゆる人権B規約に基づき人権委員会が採択した最終意見の主な懸念事項及び勧告において、まず今お話し申し上げた人権の侵害調査のための独立機関の設立、それから嫡出子でない子に関する差別的な規定の改正、それから刑事罰を伴う外国人登録証明書の常時携帯義務の廃止、死刑確定者の処遇の改善、被疑者段階の刑事弁護制度の創立、検察官、行政官に対する人権教育、行政施設における厳しい規則や懲罰への懸念、再入国許可制度の必要性への懸念など、法務省に係るいろいろな事項について指摘がなされたものと承知しております。この最終見解においては、我が国の事情等について理解が必ずしも十分でないという点もないわけではございませんが、必要に応じて適切な対処をすべく措置もいろいろとっておりますし、またとろうとしているところでございます。例えば、平成11年8月に成立した外国人登録法の一部を改正する法律によって、特別永住者の登録証明書の常時携帯義務違反に対して刑事罰を科さないこととなりました。また、人権擁護行政については、人権擁護推進審議会における審議の結果を踏まえて、先ほどもお話ししたように人権救済制度の確立に取り組んでまいります。また、今後の取り組みの姿勢といたしまして、法務省としましては、今後も規約、勧告等の趣旨を尊重しながら我が国の事情等に照らして適切な必要な対策をきちっと行ってまいりたいと思っているところでございます。 ◯竹村泰子君 そういう御決意でぜひきちんと勧告に対してこたえていただき たいというふうに思いますし、実態を伴っていただきたいと思います。最後の質問になると思いますが、発議者と大臣にお伺いしたいと思います。法案では、人権教育及び人権啓発の総合的かつ計画的な推進を図るために基本計画を策定することになっております。また、毎年国会に政府が講じた人権教育及び啓発についての報告を提出しなければならないというふうになっております。これらについては既に各地方自治体や人権団体がさまざまな創意工夫を凝らして取り組んでおり、実践を踏まえた人権教育及び啓発の内容や方法も研究されております。そこで、この基本計画の策定については地方自治体や人権団体とぜひ十分に協議し、そしてこれを策定していただきたいと思いますが、大臣及び発議者のお考えを聞いて、私の質問を終わりたいと思います。 ◯法務大臣(保岡興治君) 基本計画の策定については本法案の成立を待って 具体的に検討にかかることになりますけれども、その策定に当たっては、人権教育及び人権啓発に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るとの本法案第7条の趣旨を十分尊重して、地方公共団体等関係各方面の意見も踏まえて充実した内容のものにするように努めたいと思っております。 ◯衆議院議員(熊代昭彦君) 大臣から既に御答弁いただきましたけれども、 法案の提案者といたしましても、この基本計画の策定に当たりましては地方公共団体等関係各方面の意見を十二分に伺って、尊重して、反映してくださるものというふうに考えているところでございます。年次報告についても御言及がございました。年次報告も既に申し上げました両省を中心に各省庁がしっかりとした報告をしてくださるものというふうに期待しているところでございます。 ◯竹村泰子君 終わります。
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