塩見建樹(オーロラ作業所)
小規模作業所・共同作業所は、早急にNPOか社会福祉法人格を取得し、『無認可』から『認可』事業へと切り替え、在宅福祉サービス機関として一層の発展を計るべきであろうと考える。
介護保険の主体であった市町村が、その役割を充分に果たすことなく、2000年4月制度の発足を迎え、充分な利用の促進も無いままに開始された。厚生省が決定したサービス単価のあまりの安さ。事業もなり立たない、サービスの質的な向上も期待できないままに今日在ることを「他山の石」として取り組む必要があろう。
積極的な地域福祉施策の一環として、
1 小学校区を単位として、混合利用を前提にしてのサービス提供機関として位置付けさせる。
2 展開事業への補助金を削減をさせない。
3 地域福祉サービス提供機関としての連合組織を持つこと
4 そこで働くものの職能団体連合体や産業別労働組合の組織化を計ること
5 利用者団体、利用者自治会、その連合会の組織化を計ること
これらを進めることは、地域福祉が地域住民のものであること、市町村が主体となって推し進めるものであることを啓発することにもなるであろう。
現状は、
A 全国4000ヶ所とも言われる小規模作業所は、今、展開して来た事業の質的な向上と運営主体の在り方をめぐって大きな淘汰再編の波にゆさぶられている。
B 現行の小規模作業所は、事業内容において、三つに大別されるようである。
1 就労・就労訓練・福祉的な就労などを目的とするもの
2 デイサービス提供のもの=地域支援センター、障害者活動支援センター、自立生活支援センター、ヘル パー派遣事業…
3 24時間サービス提供するもの=グループホームを併せ持ち、日常生活の支援をしているもの
C そして、これまでの無認可事業体から、認可(法人化)事業体へと切り替えるかどうか、の選択が問われているのである。
社会福祉基礎構造改革と小規模作業所
厚生省は、社会福祉法人の設置基準を緩和し、当面は、10名以上の規模の小規模授産事業(年間1100万円の運営費)を進めさせるとの方向を打ち出した。
社会福祉法人を取得しているものについては、
1 グループホームの経営事業も
2 作業所へ通う障害者への部屋の賃貸事業も
3 福祉ホームも
4 デイセンター事業の展開も
5 支援センター事業も
6 相談支援業務も
7 給食サービスも……
8 異業種施設アイだの相互利用に係る環境改善整備費の補助も適用しますよ
9 地域福祉権利擁護事業との関連での事業もなどなど
雑駁な言い方をすれば、「なんでもあり」なのである。
これは当然、既存の社会福祉法人についても認められてゆく。だが、その場合には、収容型施設の入所者定員の削減を迫りつつ。
言い方を換えるならば、施設福祉から在宅福祉への日本型の転換施策でもあろう。
今日、国庫補助金受給作業所への厚生省調査においては、2月段階頃の調査に比して、7月段階では、10%程度できわめて少ないといわれていた。だが、他団体の調査では、40%程度が希望しており、理解が進むにつれて増大するであろうと予測されている。態勢は、『法人格取得』の方向へ流れてゆくであろうと思う。
新しいモデルを市民の手で、当事者の手で、
小規模作業所事業を進めるものに『法人格を与え』、それをてこに、介護保険のときには充分に育たなかった在宅福祉ザービス(とりわけ障害者を対象とした)の提供事業者を一挙に、そして、安上がりに生み出そうとする厚生省の施策という面が無いわけでもない。
でも、私は、ここ10年、地域生活を営む障害者とともに小さな作業所にたちつづけてきた者としては、この「社会福祉法人設置基準の緩和」は、歓迎すべきものであると考える。これからの在宅福祉サービスの充実を図るには、これまでの運営形体では限度に来ていたからである。
新しい在宅福祉サービス事業が、利権構造にまみれたものとして展開されたり、天下り構造組み込まれて硬直化させないためにも、これまで、多様な当事者、障害持つ父母、障害児・者に関わり、そこから多用な社会福祉ニーズを引き出し、くみあげ、地域福祉サービスを担ってきた者たちが、柔軟性にとむ地域福祉事業を一層、住民=市民とともに担い生み出すことによって、21世紀地域福祉のモデルのひとつとしてかたちづくれるであろうと確信するからである。
福祉社会が言われ、多くの若い人々が介護福祉士、社会福祉士、そして、精神保険衛生士などなどの資格取得をするなどして飛び込んでくるもちろん、障害当事者も。
だが、これらの人々が作業所で、いくら体験しても、何の経験換算として認めらない。また、所得保障もなく働くものの無権利状態に近い職場からの脱皮もが課題となっているのある。若き利用者も、若き福祉サービスの提供者もが、ともにこうした状態を解決するへの一歩が踏み出せるかもしれないと思うからである。
最後になりましたが、小生のつたない意見の表明の機会を与えてくださったことに感謝し、終わります。さらに、アクセスし拝読くださった方々に感謝します。